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今月の夏帯4本目*”ヤモリ”のこと

今月の夏帯4本目、長浜夏紬ぜんまい横縞地名古屋帯*ヤモリ(未仕立)のご紹介です。

yamori4.jpg

縦節があって透けの美しい長浜夏紬に、ぜんまいが横縞に織り込まれためずらしい生地です。
今年の夏帯生地のサンプルを送っていただいて、最初にこの生地を見た時は、すぐに返品のつもりでいました。
生地の個性が強くて、染めるものが思い浮かばなかったからです。
上質なだけあって、お値段も塩瀬よりお高かったし。
今年の夏帯生地すべてそうなんですけどね。

でも、質感が良くてとても魅力的な生地だったので、とりあえず数日眺めておりました。
そのうちに、突然浮かび上がったのがこちらのヤモリです。

Tシャツやアクセサリーでは、似たような図柄が“トカゲ”として表されることが多いようですが、こちらは間違いなく“ヤモリ”です。
長男3才の母の日に、“ママ、プレゼント~!”と捕まえてきてくれたことがありました(笑)。
まだ移住前ですので、東京大田区にて。

私はなぜか子供の頃から爬虫類両生類 (生きてるものに限り) には愛着を感じる方でしたが、ヤモリ、トカゲ、イモリ、カナヘビなどの違いが分かるほどではありませんでした。
息子に鍛えられ、今はだいぶ分かるようになりましたよ。
ヤモリの特徴は、5本指の先が丸くなってるんです。
それで、壁や天井を自在に登ります。
カナヘビ(=身近なトカゲ)は、もっとずっとシャープな感じです。

実物はどちらも比べがたく可愛いんですが、図柄にするなら、指先の感じからどうしてもヤモリ!
ヤモリは“守宮”“家守”と言われ、大事にされてきた縁起物でもありますしね。

そして、この生地があればこそ。
恥ずかしながら、今夏まで気づかなかったことです。

ありがたいような慎むような気持ちがわいてきます。


爬虫類苦手な方ごめんなさい。



~染め帯なごや帯~マルニ友禅工房

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今月の帯三本目*“水玉(もしくはドロップ)”のこと

さて、今月の帯三本目、丹後夏紬生成り地名古屋帯*水玉のご紹介です。

マルニ友禅工房ホームページでは、毎月1日に新作帯を発表しております。
今ご紹介しているのは6月1日発表の帯たち。
6月中ば~7月~8月(ものによっては~9月半ば)に締めていただくのにちょうど良い感じです。

今回は、夏帯ならではの生地の魅力を生かすことを目指しました。

で、もうひとつの今月の特徴は、遠い夏の日の懐かしさ。
そんなことを意識していたので、マルニにしてはいつもより色鮮やかなものが揃いました。
そのものずばりのカラフルではなく、生地の質感やちょっとしたタッチで、上質感と過ぎし日のイメージを目指しつつ。


今回の丹後夏紬生成り地名古屋帯*水玉は、その代表です。

mizutama4.jpg 

実は今回初めて、作業に入ってから思いっきり進路変更ということをやってしまいました。

友禅をやる方ならお分かりと思いますが、手描友禅というのは陶芸や油絵とは違い、最初に徹底的にイメージを確定し、それを目指して技法と工程を組み立て、それにしたがって作業を進めます。
途中で、インスピレーションが沸くままに変えることはできません。
理由としては例えば、
下絵を描いた後、伸子と呼ばれる竹の棒で生地を張って、糸目糊を引くのですが・・・、

goshoitome1.jpg 


伸子を張った後に下絵や糸目で柄を足すと、伸子に引っ張られている部分の生地がゆがんでいるので、最後に洗って歪みが直ってみると、びっくりするような線になってたりします。
とくに直線なんてぐにゃぐにゃに。

また例えば、糸目を引いたら、全体にふのりや呉汁の液を引く“地入れ”という工程があり、糸目の糊を生地にぐぐっと食い込ませるのですが、後で柄を足して糸目を引いても、地入れができません。

その他もろもろたくさん・・・。
本当に友禅とは、一連の工程の組み立てがとても大切なのです。
まあ、慣れてきて自由度が出てくると、あっとびっくり裏技にて、小さな変更はちょこちょこやるんですけどね。

今回は、そんなちっさな変更ではございません。
ドロップのようなポップな色の丸、というのは最初からの予定でしたが、お茶碗くらいの丸をぼんぼんぼんと配置する予定だったのです。
が、糸目を引いて地入れをして、小さな共布に色試しをしていたら、どうしても小さな水玉を並べたくなってしまった。

ちょっと滲んだり歪んだりしてる方が可愛いから、思い切って直接描いちゃおうかな・・・。
自分のにしちゃえばいいかな・・・。

友禅としてはありえないことです。
夏帯って本当に気持ちが軽くなるんですよね。
不思議です。

で、できあがったのがこちら。

mizutama1.jpg 

感想、
・・・・・楽しかった♪

お好みは人それぞれですのでね、
マルニは職人ですから、自己満足ばかりではいけないのですが。
今回は、自分の好みでつっ走りました。
もし、好みが合う方がいらしたらどうぞです。

とは言え宣伝も・・・。

こう見えて、安っぽくないのですよ。
まずは生地が上質です。
先日ご紹介した“貝殻”と同じ、丹後の夏紬です。
生成りの色と素朴な質感と透け感が、とっても良いです。
真っ白でつるっとした生地だったら、全然違うでしょうね。

それと、手描きのゆがみ、にじみがいい味わいです。
落書きのような糸目の線も、プリントもんとは違うぜ!とさりげなく主張しています(笑)。

で、意外にどんなお着物にも合わせやすいんですよ。
自分のにしようかと思ったりもしてますので、いろいろ組み合わせてみました。
浴衣にも良いです。
私なら、10代の頃に親が見立ててくれた男物の白木綿絣かな~。 (黄ばんでる?)
で、レトロなガラスの帯留。
トンボ玉も良いかも♪

昔から”帯に派手なし”と言われますが、大人な女性がこんな帯でさらっと遊んでいると、肩の力が抜けていて素敵だなと思います。
夏ならではの楽しみです。
あと帯ならではの。

ポップな水玉のプリント木綿地を普段用の帯に♪、というのも大好きなんですよ。
実際使えますしね。
でもマルニとしては、ぐっと上質な、特別感のある帯を目指しています。




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ブログデザイン変えました。

そういえば、ブログタイトル変えたついでに、デザインも変えました。

こういうのころころ変えるのって、イメージ定着的にどうなんだろ?という気もしますが、

飽きたものはしょうがない。

筆不精がブログ続けるためには、こんな気分転換も悪くないですね。


なんだかプロフィールの唐獅子が暑苦しく見えるので、画像も変えようかな。

そろそろ(?)製作中のマルニの横顔とか。

と思ったけど・・・、

美容院もず~~っと行ってないし~、
               お肌のお手入れも5年分たまってるし~、 
                                工房は段ボール山積みだし~。


・・・道が遠すぎてやる気がなくなった。





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今月の帯二本目*“翡翠~カワセミ”のこと

今月の帯二本目は、長浜縦絽インドシルク入り名古屋帯*翡翠〜カワセミのご紹介です。

kawasemi4.jpg

長浜の縦絽に、インドシルクが横に交差し、細かい格子柄のように見えるめずらしい生地。
インドシルクの黄金色が効いていて、生成り〜未晒しの薄茶に近い地色に見えます。

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ごく薄く、かつハリがあり、とにかく雰囲気のある生地。
今回、特徴のある面白い夏帯生地がたくさん手に入りましたが、中でも1番のお気に入りです。

柄を付けずに、このまま無地でも良い感じ。
とは言え、やっぱり何か染めたいので、この生地の質感を損ねないよう、
極上のヒスイの帯留を添える気持ちで、カワセミを描きました。

カワセミは大好きな鳥です。
前から染めたかったのですが、まっさらな塩瀬や塩瀬絽に描いてしまうと、なんというか
微妙に時代が違う気がして、良い感じに受け止めてくれる生地を待っておりました。

描き込みすぎると暑苦しくなるので、ごくごくさらっと、透明感を出して。
普段なら一枝添えたいところですが、あえてぽつねんと。

代わりに前部分には、柳と川とんぽをそれぞれ添えました。

kawasemi3.jpg

太鼓と前の柄の取り合わせを考えるのは楽しいものですが、今回は久々の名コンビと自画自賛(笑)。
川とんぼ、ご存知ですか?
私は昨年夏の丹沢にて、初めてはっきりと見ました。
普通のトンボと違って、羽を蝶のようにたたんでとまるんですね。
極細で、目に鮮やかなエメラルドグリーンの体です。

存在感のある生地と、カワセミと、川トンボと・・・。
ぎりぎりまで無駄を省いて、特別な一本を目指しました。




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先週末のこと*子供会のゴミ拾い

先週土曜日のこと。

いすみ市の仮住まいにて、子供会に入っています。
その子供会の行事で、親子ゴミ拾いが行われました。
まだ引っ越してきたばかりなので、顔を覚えていただくために、家族4人で参加です。

参加親子が二手に分かれてゴミ拾い開始。

小学校や地区会所のある県道を一歩入ると、そこはもうトトロの世界♪

gomihiroi.jpg

蛙とホトトギスの声、そして懐かしい匂いの風が吹き抜けます。
男の子達はもちろん生き物探しに夢中。
3年生の長男(水色のTシャツ)が、ブッシュマンに見える瞬間です(笑)。

ゴミなんてほとんど落ちていません。
でも放射能は落ちているのかな・・・。
農薬や除草剤は、近所の方とおしゃべりするとだいたい教えてくださいます。
放射能は分からないけど、見えもしないけど、放射能のことを思い出すと、心地よい景色によどんだ膜がかかったように感じます。
しんどい・・・。

なので、放射能について、
情報を得る時は真正面から多方面から逃げずに捉える、
自然の中で過ごす時にはキレイさっぱり忘れる、
という使い分けをするように心がけています。
忘れるわけにはいかない状況にある方々もたくさんいらっしゃるのに、こんなことを言ってよいのか分かりませんが・・・。

“生きる”ということの中で、何を最重要とするか、そのために何をどこまで犠牲にするか、心のバランスをどうとってどんな行動をしていくか。
現実が曖昧だと、自分と向き合う必要がより多くなりますね。
マルニは子供の頃から、迷ったらほっぽり出して、無意識の自分が勝手に動き出すのを待つ癖がありました。
でも、息子達を前にすると、大人の責任というものがのしかかってきます。

皆さん、がんばりましょうね!!!





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