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「晩春~初夏 花の帯」。

またまたすっかり更新が滞ってしまいました。
ずいぶん遅くなりましたが、3月の帯「晩春~初夏 花の帯」、できております。

~~~以下メルマガより♪~~~

染帯ならではの瑞々しい帯5本です。
染帯だけの特別感。
うっとりするような季節感。

一年でいちばん眩しい季節の、特別な日のために。



マルニ友禅工房ホームページ、トップページの新着帯からどうぞご覧くださいませ。


~~~~~~~~~~~~~~~

ずばり花の帯だけ、というのは、マルニにとってはわりと冒険です。

最近少し自分でも着物を着るようになって、染帯の役割についていろいろと考えるようになりました。
染帯というものは、基本的にカジュアルですね。
カジュアルな普段着物に合わせるなら、半巾帯は手軽に洋服感覚で近く着られるし、八寸は結びやすくて思わず手が出る。
織の名古屋は、渋さや味わいがあり、やっぱり何か安心して落ち着く。
染め名古屋帯って、あくまでそれらカジュアル帯の中のひとつのジャンルなのですね。
あたりまえですが・・・。

なら、染め帯ならではの役割ってなんなんだろう?
と考えると、

繊細な季節感だったり・・・
うっとりすような風情だったり・・・
シャレや遊びが効いていたり・・・
見ているだけでときめく感じがしたり・・・

なにか特別な人と会うとか、特別な日だったりとか、“今日はちょっと特別なのよ♪”みたいな、ここぞという時に締めたい帯のような気がします。
今回のテーマ「晩春~初夏 花の帯」は、染め帯は染め帯らしく、染め帯ならではの役割を・・・ということを意識しました。

本物の花には到底かなわないけど、手折ってもっていくかわりに、後姿に託したい時もあるんじゃないかと・・・。


そしてもうひとつ、製作中に考えていたこと。

あの地震から、1年が過ぎました。
自分の中には未だいろんな想いが渦巻いていて、なかなか言葉にすることができません。
けれど、染めに関しては、ひとつだけ言葉にしたい気持ちがあります。

あの地震の後、私は友禅などやっていてよいのか?とずいぶん思いました。
たくさんの方々が大変な目に合い、生死や生活そのものが脅かされ、助け合うために皆が必死な時に、シャラシャラ友禅でござい~♪ってどうよ?と・・・。
とは言え、生きる糧を得るには私には他にできることもなく、とにかく精いっぱい染め、生活を送っていました。

そして気づいたら、お客様からいただくメールから励まされることが本当に多くなりました。
明らかに、皆様からのメールに愛がこもっているように感じるのです。
自分で言うのは面映いのですが、全体的に、マルニの帯を手にし、もしくはHPで見ることを、幸せと感じてくださっているとのこと・・・。
そして、ありがとうと言ってくださいます。

「買うことはできませんが、時々HPを眺めるのを楽しみにしています」

「毎日いろいろ大変だけど、この帯を締めるお出かけを思うとウキウキして・・・」

ほかにもたくさんたくさん。
“染めていていいんだよ”と言われているように感じ、メールを読み返すたびに胸がいっぱいになります。

戦時中の女性は、もんぺを穿いて必死に生きながらも、大事にとっておいた紅い古布で巾着など作っては大切にしていた、と聞いたことがあります。
女性というものはなんと可愛らしく、愛しいのでしょう。
着飾ること=贅沢、浪費、虚栄・・・ではないのですね。
女性的なものの根本にある“愛でる”という感覚は、“生きる”ということに直結しているのだと、お客様に教えられた1年でした。
私にとって、ものすごく意味のある1年でした。

この場をお借りして、励ましの言葉をくださった皆様、胸の奥で応援してくださった皆様に、心より感謝申し上げます。


たまに更新すると長すぎ~。
そう言えばfacebook始めたのですよ。
普段の生活やら制作のことやらあれこれ綴ってまいります。
なかなか面白いですね~。
見かけましたらどうぞよろしくお願いいたします。


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