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縹色(はなだいろ)の小振袖

今日は作業をしないので、途中になっていた小振袖のご紹介をしたいと思います。
もう一年近くも前ですが。。。(^ ^;)

図案を作る間、生地の手配です。
ご希望を伺って、生地屋さんから何反かお借りし、お送りしてご覧いただいて、しっとりした浜縮緬に決まりました。
それを仕立屋さんに借り縫いしてもらったものに、下絵を描きます。
こうして縫い目をこえて模様がつながっているものが、絵羽模様ですね。

shitae.jpg


下絵が終わったら、借り縫いをほどいて反物の状態に縫い直し、糸目糊置きです。
友禅染の見せどころ。
後に白い線となって残る糸目糊です。
おおらかさと繊細さとを意識しながら、心を込めて置きました。
固い糊を針が通らないくらいの穴から絞り出すので、これくらいの分量を一気にやると、人差し指の皮膚感覚がなくなり、親指の爪が変色してきます。

itome_1.jpg

もち米の真糊を使用する場合、伸子と呼ばれる竹の棒で凧のように張って作業します。

itome2_1.jpg

糸目の後は地入れ。
せっかく引いた糸目がダビないよう(水分で溶けて太くならないよう)、しかし生地にしっかりと食い込むよう、細心の注意をはらいます。

ziire_1.jpg

地入れの次は友禅。(とくに色挿しのことを指して友禅と言います。)
マルニは、帯ではその場その場で色を調合しながら直観的に挿してしまうことが多いですが、本来は最初にすべての色を調合するものです。
着物の場合はとくに、合口(縫い目)で色が変わってしまうといけないので。

IMG_9274.jpg

並べるとこんな感じ。

IMG_9281.jpg

地色をイメージしながら、鉛色の糸目が白くなることをイメージしながら。。。

IMG_9279.jpg

友禅が終わったら糊伏せです。
糸目糊とは調合がちがいますが、やはりもち米でできた伏せ糊で模様部分をすべて伏せます。
ちょっと隙間があいていたり、気泡ができていたりすると、そこから地色がじわ~っと入ってしまいます。

IMG_9284.jpg

伏せ糊がいい具合に乾いたら、いよいよ地染めです。
今回の縹色、瑠璃紺は、マルニにはとてもとても難しい色でした。
明るすぎると野暮ったく、暗すぎると地味になり。
深い紺にぎりぎりの華やかさを残したような色を目指しました。
調合にどれだけの時間を費やしたか。。。
蒸すと明るめに発色することも考慮しなければなりません。
時間が経って伏せ糊が乾きすぎると、割れて大変なことになってしまいます。
もう悔いがないほど悩んだら、あとは「えいっ!!!」と丹田に気合をいれて地染めです。

zizome.jpg 

地染めの次は、蒸しです。
うちにも簡易蒸し器があり、地色の薄い帯は自分で蒸しますが、こちらは専門の蒸し屋さんにお願いしました。
蒸し、とひとことで言ってしまうと簡単ですが、これはさまざまな難の出やすい、とてもとても難しい工程です。

そして蒸し上がった布を水元して糊を洗い流し、顔料で仕上げをして完成です。
今回は金銀を使わず、古典の大らかさを出したいと思いました。

kansei1.jpg

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坂東寛十胤さん、赤川次郎氏のパーティにてこんなに素敵にまとってくださいました(*^ ^*)

kansei5.jpg

お母様の坂東寛澪佳さんも、たいへんありがたくご紹介くださいました。
前からの着姿を拝見すると、紅の小物がとても効いています♪
http://ameblo.jp/nori202/entry-11472765022.html
http://ameblo.jp/nori202/entry-11482136169.html


ひとつひとつの工程が心に残るお仕事でした。
たくさん勉強になりました。
ご縁に感謝です。


~染帯*名古屋帯~マルニ友禅工房

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