『まとふ。かぶく。』衣裳くらべ~歌舞伎~
私がお手伝いさせていただいた帯のご紹介です。
(ほんとにアホで写真を一枚も撮ってなかったので、画像は衣裳らくやさんと秋月洋子さんにお借りしました。)
らくやさんのブログでもご紹介いただきました♪→★
デザインと書はすべて秋月洋子さん。
テーマは「歌舞伎」ですが、それぞれひとつの演目に絞るのでなく、歌舞伎でよく使われるアイテム、小道具がデザイン化されています。
歌舞伎以外の場でもとても映えますね。
↓こちらは傘がテーマ。
秋月さんの書にて、古代文字の雨が表されています。
この雨を受け止めるにふさわしい傘の表情を目指しました。
前柄の片側にはみぞれ雪。


↓こちらのテーマは文。
太鼓には秋月さんの書と筆。
前の片側は書と、もう片側は天紅。
天紅、、、なんて魅力的な響きでしょう❤
秋月さんのラフ画と書から伝わってくるのは、情緒がしたたるような、なのにどこかさばけた、絶妙な美しさ。
そのままを表すべく集中しました。



しかしどのデザインも冴えきってますね!
これ以上、足しも引きもできない。
最初にラフのデザイン画を拝見して、胸を射抜かれました(笑)
それから、秋月さんがデザイン画の向こうに見ているものを私も見ようと。
そしてそれを見失わないように彫り上げるように図案を描き。
その「形」に最もふさわしい衣を纏わせるつもりで、染色の技法とタッチを沿わせました。
書がこのようにデザインの一部として存在する染めを、私は初めて見ました。
書が先か染が先か、せめぎ合いの末(笑)、書が先となり。。
失敗がさらに許されないようでプレッシャーが大きく。。。
が、やってみたらとても面白い経験でした。
白生地に、すでにそこに誰かが存在しているという状況はなかなかありません。
書を感じながら、寄り沿いながら染めていると、響きが生まれてきます。
それ以前に、生地そのものがあるのですが。
そして染めあがったら、着物、小物、着る人、その場の背景、、、と重なり合い、響きあっていくのですね。
石田節子さんがおっしゃっていた、作家さんや職人さんとの関係、信頼し合うこと、託すこと。。
軽やかに自由に、響き合いを楽しんでいきたいです。
そのために、自分の腕と内側を育てていくことが大切ですね。
そして会場風景とトークイベントの様子。
慣れなくてお恥ずかしいトークでしたが、秋月さんと会場の皆さまのおかげで楽しい時間でした(^ ^)
打ち合わせしたわけじゃないのに、秋月さんと良い配色でした♪
他の作品も唯一無二の素敵なものばかり!
思わず膝を打ちたくなる洒脱なデザインといい、熟練でありながら肩の力の抜けた見事な染めといい、たくさんの刺激をいただきました。
そして同時開催の「日本の染め織り」。
これがまた素晴らしかった。。。
宮古上布、紅花紬、、、見ていると泣けてくるような、尊い貴重な布がこんなにもたくさん!
こんな機会はなかなかありません。
じーっくりたーっぷり、拝見して触れてお話を伺ってきました。
今回の帯の土台、「富岡こがね」もまた、素晴らしい生地でした。
非常に綺麗で、きちんとした印象もある。
なのに、とても大らか。
包容力があって拒絶する感じがない。
根っこがしっかりしていて揺るがない。
漠然と個人的な印象ですが、染め手としてこのように感じました。
「染め」とは、煩悩に属するもの。。。
と、思うことがあります。
お蚕であれ麻であれ木綿であれ、命をいただいて人が手をかけ、布となる。
それは尊いありがたいものであり、そのままでも用足りるのだけれど、人はそこに色と模様を施そうとする。
草木染などは、やはり命をいただくのであり、もとは医食同源ならぬ医衣同源の意味もあり。。
なので私は、白生地に向かう時、布の尊さを汚すことのないようにといつも緊張します。
しかしその煩悩というのがまた、生きる歓びそのものなのでしょうね♪♪♪
季節を花を子猫を、自分を愛で、生きることを楽しみ味わうこと。
くちびるに歌を、心に太陽を♪
石田節子さん率いる衣裳らくやさんは、古い良いものを知りつくして現代に生かしながら、未来を見据えて純国産絹に取りくんでいらっしゃいます。
過去も未来も自由に飛び交いながら、「今」を提案なさっています。
『まとふ。かぶく。』展、銀座かねまつホールにて、31日(日)は20:00まで、最終日1日(月)は17:00まで。
お近くの方はぜひ行ってみてくださいませ(^ ^)
→染帯名古屋帯~マルニ友禅工房WEBショップ

書を感じながら、寄り沿いながら染めていると、響きが生まれてきます。
それ以前に、生地そのものがあるのですが。
そして染めあがったら、着物、小物、着る人、その場の背景、、、と重なり合い、響きあっていくのですね。
石田節子さんがおっしゃっていた、作家さんや職人さんとの関係、信頼し合うこと、託すこと。。
軽やかに自由に、響き合いを楽しんでいきたいです。
そのために、自分の腕と内側を育てていくことが大切ですね。
そして会場風景とトークイベントの様子。
慣れなくてお恥ずかしいトークでしたが、秋月さんと会場の皆さまのおかげで楽しい時間でした(^ ^)



打ち合わせしたわけじゃないのに、秋月さんと良い配色でした♪
他の作品も唯一無二の素敵なものばかり!
思わず膝を打ちたくなる洒脱なデザインといい、熟練でありながら肩の力の抜けた見事な染めといい、たくさんの刺激をいただきました。
そして同時開催の「日本の染め織り」。
これがまた素晴らしかった。。。
宮古上布、紅花紬、、、見ていると泣けてくるような、尊い貴重な布がこんなにもたくさん!
こんな機会はなかなかありません。
じーっくりたーっぷり、拝見して触れてお話を伺ってきました。
今回の帯の土台、「富岡こがね」もまた、素晴らしい生地でした。
非常に綺麗で、きちんとした印象もある。
なのに、とても大らか。
包容力があって拒絶する感じがない。
根っこがしっかりしていて揺るがない。
漠然と個人的な印象ですが、染め手としてこのように感じました。
「染め」とは、煩悩に属するもの。。。
と、思うことがあります。
お蚕であれ麻であれ木綿であれ、命をいただいて人が手をかけ、布となる。
それは尊いありがたいものであり、そのままでも用足りるのだけれど、人はそこに色と模様を施そうとする。
草木染などは、やはり命をいただくのであり、もとは医食同源ならぬ医衣同源の意味もあり。。
なので私は、白生地に向かう時、布の尊さを汚すことのないようにといつも緊張します。
しかしその煩悩というのがまた、生きる歓びそのものなのでしょうね♪♪♪
季節を花を子猫を、自分を愛で、生きることを楽しみ味わうこと。
くちびるに歌を、心に太陽を♪
石田節子さん率いる衣裳らくやさんは、古い良いものを知りつくして現代に生かしながら、未来を見据えて純国産絹に取りくんでいらっしゃいます。
過去も未来も自由に飛び交いながら、「今」を提案なさっています。
『まとふ。かぶく。』展、銀座かねまつホールにて、31日(日)は20:00まで、最終日1日(月)は17:00まで。
お近くの方はぜひ行ってみてくださいませ(^ ^)
→染帯名古屋帯~マルニ友禅工房WEBショップ


